「認定NPO法人 ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会」および「日本原水爆被害者団体協議会」の資料庫には、全国各地の被爆者の会が刊行した「体験記集」が合わせて400点余り収蔵されています(ひきつづき収集中)。
これらの体験記集の多くは私家版で、発行部数も限られ、会の周囲の人びとに知られたものの、時が経つとともに埋もれてしまいがちです。
被爆者にとって、原爆の体験を書くことは容易ではありません。書こうとすれば、「あの日」の地獄がよみがえり、苦しみが覆いかぶさってきます。
被爆者自身による体験記録は、原爆とのたたかいなくしては残しえなかったものです。原爆の苦しみを証言することは、その過酷な境遇をともに生きてきた家族や親族・友人を傷つけたり、影響が及んだりするかもしれません。家族が自立するのをまって被爆者であることを名乗り、被爆者手帳や手当を申請した人々は決して少なくありません。人を愛し産み育てること自体を断念した人もあります。
《あの苦しみを、ふたたび地球上の誰にも味わわせてはならない》
被爆者が、苦痛をこらえて体験を書き残すのは、ひとえに、原爆が人間に何をもたらしたのかを多くの人々に知ってもらい、核兵器も戦争もない世界を実現するために、ともに手を携えてほしいからです。わたしたちは、このような証言を、世界の人々ひとりひとりに伝言として届けていく使命を負っています。 この人類史的な遺産ともいうべき証言を埋もれさせないために、8月を期してWeb上での公開を開始し、ひきつづき、各会(著作権者)の承諾を得られたものから順次公開していきます。
どうぞ、ご閲覧頂き、また学習会等にご利用ください。
※接続URLは以下の通りです。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1EPMuUO0nN5SIS7LlwTXOZxeYBNLSHxvDTB0qI4Dj1mI/edit?gid=119232200#gid=119232200