1)和歌山、愛知から手記集や運動資料
解散した和歌山県原爆被害者の会(和友会)の会長だった楠本熊一さんから、5月17日、段ボール9箱の資料を贈呈いただきました。会が発行した『語り継がねばならないこと』第一集(1972)をはじめ各地の被爆者の会の手記集などの冊子類が7箱分と、不定形の運動資料が2箱になります。
また愛知県原水爆被災者の会(愛友会)からは、6月19日、第二次分として6箱の県内運動資料が愛宕事務所に届きました。これら運動資料は、前回送付の資料(県内行脚、1977NGOシンポ一般調査票、事務局日誌など)と合わせ、昭和女子大の学生さんらによる夏休みを利用しての作業で整理する予定です。
2)その他
○ 石川県原爆被災者友の会・西本多美子さんより DVD『この空を見上げて~石川・被爆者たちの証言~』
被爆70年、同会が国の慰霊事業として国と石川県の助成をえて制作。1.子どもたちが見たヒロシマ・ナガサキ(4人の証言、31分43秒)、2.兵隊さんが見たヒロシマ(2人の証言、18分52秒)、3.西藤少年が見た原爆~原爆とは何か~(16分2秒)、4.朗読『タミちゃんの8月6日』(西本さんの実話をもとにした物語、2人のアナウンサーが朗読、15分21秒)の4部からなり、時間や目的により様々な活用が可能です。それぞれの語りと表情からは、70年を経ても消し去ることのできない原爆による心の傷がうかがわれます。頒価:1000円(送料別)、申し込みは石川友の会へ(TEL 076-298-2487)。
○ 関千枝子さんより 関千枝子・中山士朗著『ヒロシマ往復書簡 第Ⅲ集 2014-2016』
関さん(被爆時13歳、ジャーナリスト)と中山さん(同15歳、作家)による往復書簡の3集目。同じ広島で被爆した二人の手紙のやりとりのテーマは、「花」に始まり「生」と「死」をめぐり、文学と証言、関さんの著書と朗読劇、オバマ演説…と実に多岐にわたりますが、そこからは、次々に人や事象の連なりが見えてきます。それは時空を超えて死者と生者をつなぎ、精いっぱいに生き、ヒロシマを伝えようとしてきた人たちを浮かびあがらせます。伏流水が川に合流し、やがて海に注がれるように、70年余の歳月を経た二人のことばには、全編をつうじて次代に伝わることへの願いが込められています。(西田書店、定価:1600円+税)