標記セミナーは7月21日(火)13:30~15:00、東京四谷プラザエフをメイン会場にオンラインで(全国どこでも参加可能)開催され、参加者は報告者、事務局を含め全国から65名の方々が参加されました。その概要を以下に報告します。
【報告の概要】
■「未来につなぐ被爆の記憶プロジェクト」の公開デジタルシステムの説明
(報告者:ダーウィンエデュケーション株式会社 田村社長)
・ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会の公開デジタルシステムを、実際に画面を見せながら説明。(被爆証言)表示はデジタルアース上だけでなくリストでも可能。
・生協が公開したCO・OP PEACE MAPにもデータ連携している。平和に関する活動は異なっていても、システム面で統合可能。
■ オンラインを活用した平和活動の事例紹介
(報告者:東京大学情報学環 渡邉英徳教授)
・オンライン証言会など、オンラインを活用した活動のメリットなどの説明。
・渡邉研究室で開発し取り組んでいるヒロシマ・アーカイブ、ナガサキ・アーカイブ、記憶の解凍(白黒写真のカラー化)の説明。
・白黒写真では過去のこととして理解されているできごともカラー化することで自分たちのこととして理解できる。
■ オンラインを活用した平和活動の体験紹介
(報告者:継承する会ボランテイア・スタッフ、並川桃夏さん)
・平和活動にかかわるようになったきっかけ、広島女学院時代の活動紹介。
・ヒロシマ・アーカイブの取り組みを通じて被爆の証言を残すことの大切さを学んだ。
・継承する会の「未来につなぐ被爆の記憶プロジェクト」の3つのポイント、①全国どこでも、個人でもイベント開催ができる、②全国に被爆者がいるということを可視化できる、③被爆者と親しく語り合えるようになる。
・きっかけは何であれ、活動することの大切さを自分の言葉で説明された。
【参加者の感想】
参加者のアンケートでは、感想が多数寄せられましたが、そのうちの一部を抜粋
して紹介します。
○ 核兵器廃絶、平和の活動への参加・関心を広げる可能性、未来にこれらの活動がつながっていく可能性を感じ、今後の展開が楽しみになりました。
○ 自宅に居ながら、原爆の悲惨さや平和の大切さを学ぶことができ、現地に行かなくても被爆者の体験を知ることができることがわかりました。
○ 未来につなぐ被爆の記憶プロジェクトの内容を知ることができたこと、オンラインを活用した平和活動について知ることができたこと、何より、若い並川桃夏さんの取り組みと思いを直接お聞きできたことが何とも心強かったです。
○ アーカイブの取り組み、被爆証言の継承活動、オンライン開催の運営などについて学ぶことができた。
○ 若い方たちや大学の先生から、AI,アプリ、デジタル化など新しいやり方で、被爆の実相、被爆体験の継承について学び、とっても新鮮な刺激を受けました。是非、活用したいです。
○ デジタル資料を利用した平和活動について、とても参考になった。
【今後の課題】
ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会、未来につなぐ被爆の記憶プロジェクトの公開デジタルシステムを広く知っていただくためには、実際にこのシステムを活用した企画を各方面と共同して取り組むことが何より重要です。会員の皆さまからも、企画をさまざまに持ち込んでくださるようお願いいたします。
【未来につなぐ被爆の記憶専用サイト】
以下のURLからご覧いただけます。https://kiokuisan.org/